ジョージ・カワーダインが1934年にデザインしたOriginal 1227 の復刻版。
2009年、ANGLEPOISE 誕生75周年を記念して再発売されました。
「英国を代表する10のデザイン」としてロイヤルメールの記念切手にも選ばれたモデルです。
3種類のカラーと真鍮パーツとツイストケーブルを配したクラシックなブラスモデルを揃えています。
オフィスや家庭で、またクラシカルからモダンまで幅広いインテリアにマッチするデザインです。




英国を代表するスプリング式アームランプ「ANGLEPOISE」

誕生から75周年を迎えた2009年、ロイヤルメールの記念切手「英国を代表する10のデザイン」が発売されました。 「ANGLEPOISE1227」 はコンコルドや2階建てロンドンバス、ミニなどと共に選ばれ、同年「Original 1227」が復刻発売。 この復刻版は、当時の形状を残しながらも現代の電気基準に合う機能性を兼ね備えています。

誕生から75年以上を経た現在でも、世界中で広く知られるタスクランプのアイコン的存在。 その始まりは、世界クラスの技術をもつスプリングメーカー・テリー社とジョージ・カワーダインの出会いでした。 スプリングを利用したバランスアームに目をつけたジョージのアイデアはまさに現在のデスクランプの原型。 はじめこそ機能性を重視した工業的なイメージの強い4本スプリングのアームランプでした。 もともとは自動車工場で働く職人たちの手元を照らすためのランプとして開発されましたが、 時代とともに進化を続け、次第に一般家庭をターゲットにしたシンプルで上品なスタイルへと変わっていきます。そして今もなお、新たな開発に取り組み進化を続けています。

「ANGLEPOISE」ブランドを代表する二人のデザイナー

George Carwardine – ジョージ・カワーダイン

自動車会社のエンジニアとして活躍した後、サスペンションシステム開発を 専門とする会社を設立。様々なタイプの自動車サスペンションの開発を 行いながらも、他の分野にも応用できるメカニズムを研究する中で、彼は タスクランプという分野に惹かれていく。ワークショップにこもり、新しい ランプの開発実験に没頭するカワーダインは、1932年の7月、ついに特許を 取得する。それはスプリングの特性を生かした全く新しいランプの仕組みで 人間の腕のように自在に曲げることができ、さらに思い通りのポジションを キープ出来るという画期的なものだった。
アームの動きに安定感をもたせるために重い鋳物のベースを用い、シェード は眩しさを抑えつつも特定のポイントの照射を可能にするフォルムを採用。 このフォーカス照射によりその当時のランプと比べ少ないワット数のランプ でありながら同じ明るさを確保していた。

当初、このランプは、彼のサスペンションシステムの工場で働く職人達の 手元の部品を照らすためのアイデアだったが、すぐにオフィスや家庭で使う ことにも適していることに気づく。
最終的なデザインを作り上げると彼の工場にスプリングを供給していた スプリングメーカーHerbert Terry & Sons にライセンス契約を持ちかけた。 その当時のHerbert Terry & Sonsは2代目のチャールズ・テリーが運営して いたが、自社の高い技術とノウハウを用いた新商品開発と事業拡大に感心が あったチャールズは、すぐにカワーダインと契約を決めた。

1934年、Herbert Terry & Sons よりANGLEPOISEの最初のモデルである 4本スプリングの「1208」と「1209」の生産が始まるとすぐに商業的成功を 収める。工場をはじめ、病院、オフィスへとあらゆる場所でセールスを 伸ばすと、さらに1935年、一般消費者向けとしてよりシンプルな 3本スプリング・3本アームの「1227」を発表した。 1948年 61歳でカワーダインはその生涯を閉じるが、 彼のデザインは現代もなお継承され多くの製品の技術的基礎となっている。

代表作: ANGLEPOISE Original 1227

Kenneth Grange – ケネスグランジ

1929年ロンドン生まれ。1944年から1947年までの3年間、芸術と工芸の ウィレスデン校にてデザインの基礎を学ぶ。兵役の一環としてテクニカル イラストレーションの訓練を受けた後、ロンドンの Arcon Chartered Architects、 Bronek Katz & Vaughan George Bower やJack Howe &. Partners などの建築デザイン事務所でアシスタントとして経験を積む。 1958年、ロンドンに自身の事務所Kenneth Grange Design Ltd. を設立。 その14年後の1972年には、アラン・フレッチャー、コリン・フォーブス、 マービン・カーランスキーと共にPentagramを設立した。世界的デザイン 事務所へと成長するPentagramは多分野に渡るデザイン集団であり、 現在では20ものパートナー企業や支社から成り立っている。
彼のデザインはドイツ的機能主義と英国らしいほどよい感性を兼ね備え、 剛性感と同時に彫刻のように明瞭なフォルムをもつ。代表作である ケンウッドのフードミキサー "シェフ" シリーズ(1960年)、コダックの "ポケットインスタマチックカメラ"(1975年)、1979年にはパーカーの 万年筆 "パーカー25″ シリーズ(1979年)、ウィルキンソン・ソードの カミソリのシリーズ、名門オーディオメーカーB&WではDM6(1976年)、 シグネチャーダイアモンド(2005年)をデザイン。また英国国鉄の 高速列車Inter City125の外装デザイン(1971年-1973年)や、ロンドンの Adshelのバス停(1990年)、ロンドンタクシーのモデルチェンジ(2000年) を手がけるなど彼のプロダクトは常に人々の日常性と深い関わりを持つ ものが多い。また英国国鉄の高速列車Inter City125の外装デザイン (1971年-1973年)や、ロンドンのAdshelのバス停(1990年)、ロンドン タクシーのモデルチェンジ(2000年)を手がけるなど彼のプロダクトは 常に人々の日常性と深い関わりを持つものが多い。デザイン協議会賞を はじめ1963年のエディンバラ公賞など、数多くのアワードを受賞し、 1969年にはRoyal Designers for Industry(RDI)のメンバーに選ばれる。 その10年後には英国デザインカウンシルのアドバイザーとなり、 名実ともに英国プロダクトデザインの第一人者となった。

日本との関わり合いも深く、1970年以降、丸善のミシン、INAXの浴室、 資生堂の化粧品パッケージなど、日本企業からの依頼も数多く手がけ、 彼の作品は日本のプロダクトデザインにも大きな影響を与えた。 彼がデザインプロセスのなかで最も重視したのはマニファクチャリング である。それはプロダクトデザインは単なる美的な改良手段ではなく、 常に技術革新へのアプローチであるということを示している。 「真率で誠実」というブリティッシュデザインの伝統的な特質を繊細かつ 洗練されたデザインで今も守り続けている。

代表作:
ANGLEPOISE Type 1228
ANGLEPOISE Type 75



世界中のカルチャーに影響を与えてきた「ANGLEPOISE」

世界的な映画会社ピクサーのマスコットキャラ「LUXO Jr(ルクソージュニア)」のルーツとなったとも言われるANGLEPOISE。もちろん作中のようにピョンピョン跳ねたりはできませんが、フレームが折れたり、伸びたり、左右上下に動いたりと、映画に負けじと劣らずフレキシブルに機能的な動きを見せてくれます。

英国では記念切手になるほどにファンも広く、2004年にケネス・グランジにデザインされたType75は英国でベストセラーとなり、数々の映画やTVにも度々登場することになります。 シンプルでいて機能的、工業系のデザインながらもフォルムにエレガントな雰囲気ただようANGLEPOISE。これからもずっと世界中で愛され続けていくことでしょう。